信州志賀高原の大自然とひとの温もりを感じる北信
2021年1月12日
プロフィール
お名前
井戸聞多さん
年代
30代
居住地
山ノ内町
2019年12月、長野県山ノ内町の志賀高原に「hiroen 日本で一番星に近いコワーキングスペース」を立ち上げた井戸聞多(もんた)さん。
首都圏の大企業で働きながら、横浜市と山ノ内町の二地域での生活をしていましたが、2019年に山ノ内町に移住しました。
山ノ内町は、大自然の山々が上信越高原国立公園として認められた広大な森林が広がる志賀高原や、九つの温泉街が連なる湯田中渋温泉郷。そして、野生の中で温泉に浸かるニホンザルを見ることができる地獄谷野猿公苑があります。
オンラインの活用
山ノ内町にすべての拠点を移すことになったきっかけは、妻の志穂さんの実家が志賀高原で営む「志賀高原 癒しの宿 幸の湯」を手伝いたいという思いと、子供が小学生に上がるタイミングが重なったことです。
せわしなく過ぎていく東京での日々。ここに身を置くことに、このままでいいのか?という思いがずっと心にありました。
子供が「スキーをもっと頑張りたい」と言ったことも、背中を押すことになりました。
信州でのリゾートテレワークは、長野県の推奨する新しい働き方の提案です。
井戸さんはリゾートテレワークを、家族や仲間と楽しみながら仕事も出来て、リゾートでの思い出も増えるスタイルだと考えています。
「普段と違う自然の中で仕事をすると、五感が養われて、自分を振り返ることにもつながりますよね」
hiroenの利用者には、緊急事態宣言の時に拠点にしていた人もいるそうで、20日間は志賀高原、残りの10日は東京で仕事をするという生活だったようです。
こういった利用者は、ここ最近でとても増えているそうです。
二つの地域に住む
「横浜に住んでいた時は、金曜日に仕事が終わると、子供と奥さんを車に乗せて志賀高原に向かい深夜に到着。また日曜日の夜に東京へ戻るという生活でした」と振り返ります。
井戸さんは、在籍していた企業に志賀高原でのリモートワークにしたいと率直に伝えました。
「もしダメなら辞める覚悟でしたね」
一歩踏み出す勇気に、企業の多くの理解を得て、井戸さんの志賀高原でのリモートワークは始まりました。
コミュニティ・地域との交流
コワーキングスペース「hiroen」は
「仕事に来た人が観光も出来て、何度も来ることで地域と都会とをつなぐ手伝いもしたいんですよ。その先にビジネスがあったら、地域の人も幸せになれるし、もっといいですね」
様々なつながりから生まれる人脈も期待しています。
「もともと、祖父の代からやっている宿のおかげで、地域の方との交流はありました。今、新しくお土産を作り始めて、志賀高原のお宿や、山の駅に置いてもらっているんですよ」
と話す志穂さん。
信州で暮らすということ
「自然の中に身を置いて仕事をすることは、自分のペースとあっているんです」
と話す井戸さん。長野に住んで心に余裕も増えたように感じています。
テレワークという働き方は、自分の時間の自由が生まれ、子供の成長を見つめることもできることにつながります。
「東京での暮らしはいつも疲れていたけど、志賀高原に住んで、四季折々の自然の美しさにふれて生活することは、エネルギーがみなぎってくるんです」
「家族の時間も増えましたね」と笑顔を見せる志穂さん。
井戸さんご夫婦は、今は住みたい場所に住んで、自分スタイルの仕事を選択できる環境になってきたのではないかと考えています。