地域の絆を大切にした、美しい蓼科での暮らし諏訪
2021年1月13日
プロフィール
お名前
渡辺ちあきさん
年代
50代
居住地
茅野市
居住年数
21年
- 暮らしの経緯
- 大阪出身で結婚を機に蓼科へ
- 暮らしの中で大切にしていること
- 地域とのつながり、コミュニティを大切にする
- これからの暮らしの希望
- カフェを地域の駆け込み寺のような場所にして、看護師の資格を生かし、看取り士としての活動もしていきたい
- 住まいの変遷
- 大阪時代は賃貸マンション→茅野市では別荘を購入。その後、工房&カフェを購入し、住居兼カフェ&ショップへリノベーション
ログハウス建築の工房を住居兼カフェ&ショップへリノベーション
大阪出身の渡辺ちあきさん。病棟師長として大阪の総合病院で働いていた頃、スキーやアウトドアなどで良く来ていた蓼科で、建築士の夫•秀樹さんと出会い結婚。21年前、秀樹さんが住んでいた蓼科で居を構えました。
「大阪ではビルなどで空を広く感じることはありませんでしたが、蓼科では空や雲、自然の風景に毎日、癒されています」とその魅力を話します。
その後、秀樹さんが以前、仕事を受けていたオーナーから、新たに設計依頼を受け「蓼科花ファクトリー」をオープン。そのオーナーからちあきさんは「蓼科花ファクトリー」の責任者として任されるようになりました。
やがてオーナーの引退を機に、ちあきさんが代わりにオーナーに。
「地域のコミュニティの場所として『蓼科花ファクトリー』を継続していきたい」と、住居も兼ねたカフェとショップ、また夫の事務所へと改修し、現在に至ります。
「当時、住んでいたのは別荘だったのですが、この『蓼科花ファクトリー』までは少し距離があり、カフェの料理の仕込みなどで忙しくなったため、ここに住居スペースを造ることにしたんです。花のアクセサリーを作っていた工房を北欧雑貨のショップと夫の建築事務所に、また、2階を住居スペースにリノベーションし、住居兼ショップ&カフェとして、夫と娘と私、そして愛犬のラブラドール『ショコラ』と暮らしています」とちあきさん。
雄大な景色と心地よい暖かさに癒される暮らし
雄大な八ケ岳連峰や中央アルプスが見渡せ、そして目の前には蓼科高原が広がっています。さらにどこまでも広い空には、美しい朝焼けや夕焼けが毎日を彩ります。
「以前、暮らしていた別荘は森に囲まれていたので、八ケ岳の景色は見えませんでした。今は開放感溢れるティンバーフレームハウスなので居ながらにして四季折々の景色が毎日楽しめます」とちあきさん。
標高1100メートルに位置するため、夏は自然の風だけで過ごせるそう。また、冬は床暖房とペレットストーブで快適に暮らせると言います。
「暖かさは床暖で十分なんですが、炎も楽しみたいと思い、ペレットストーブを昨年、購入しました。最近はペレット材が安くなっていますし、温度調節が利くので効率も良く、材料が長持ちするんです」
地元農家と協力し信州の伝統野菜「糸萱カボチャ」の魅力を伝える
そして、カフェの人気メニューが信州の伝統野菜、糸萱カボチャを使った料理やスイーツです。
「この近くの糸萱地区で昔から栽培されているカボチャがあるんです。
その伝統を継承していこうと『糸萱カボチャ生産者組合』と協力し合い、カフェでメニューに取り入れています。
普通のカボチャと比べ大きいのと鉄分やミネラルが豊富なのが特徴で、お客さまからは『ホクホクしていて、甘みもあっておいしい』と好評です」
地域と協力しコンサートや子どものための夏祭りなど
多くのイベントを開催
地域との協力やつながりを大切にしてきた、ちあきさん。それには訳がありました。
「2014年にこの辺の遊休農地にソーラーパネルを設置する話がでた時に、近隣住民とこの美しい景観を守るため、反対運動をしていました。
その時の運動を機に人とのつながりや地域のコミュニティの大切さを実感したんです。
今はその絆を深めようとこのカフェでセミナーやミニコンサートを開いたり、子どもたちの夏祭りなどを行って交流をしています」
また、住民たちで「美しの蓼科」というグループをつくり、地域の景観維持のため、遊休農地でラベンダーや紅ソバなどの栽培も行っています。
「紅ソバは天候の影響もあり、うまく生育できていない状況ですが、今年は紅ソバのほかに白ソバも栽培し、きれいに育ちました。観光客やカフェのお客さまにも楽しんでいただいています」
住民と協力し、さまざまな地域活動をする、ちあきさんに今後について伺うと
「自治会の会長を務めるにあたり、この場所が、地域の駆け込み寺のような存在になればいいなと思っています。そして、看護師の経験を生かしコミュニティ作りや『看取り士』などの活動もしていきたい」と話してくれました。