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生まれ育った木曽地域でひととのつながりを大切に木曽

プロフィール

お名前

松原徳則さん

年代

60代

居住地

南木曽町

 

 

南木曽町の風景
 

松原徳則さんは、生まれも育ちも木曽郡南木曽町です。

 

南木曽町は長野県の南西部、岐阜県(中津川市)との県境に位置し、まわりはすべて山岳に囲まれています。町内には、江戸から数えて42番目の宿場『妻籠宿』や、数ある木曽路の渓谷の中でも特に美しいと言われている『柿其渓谷』などがあります。

農業の楽しみ方を感じて

松原さん
 

松原さんは、当時勤めていた自動車部品工場の仕事をしながらの兼業農家で、米などを作っていました。その後定年退職を機に実家の畑を引き継ぎ、本格的に農業を始めることにしました。農業で何かを生産することや、作物を自分で作りたいという強い思いがあってのことです。

勉強熱心な松原さん、少しでも経験を積んでから農業を始めたいと、定年前から長野県農業農村支援センターの『定年帰農講座』で農業を学びました。農業経営に必要な基礎知識や、作物の栽培方法について3年間も学んだそうです。そんな努力家の松原さんだからこそ、今の農業の形があるのです。

 

また、月に1回開催している仲間との情報交換会を通じて、地域の人との交流も広がりました。そういった仲間たちとのつながりをとても大切にしています。

 

「農業というのは1年に1回のサイクル、思うように収穫できず残念なこともあるけれど、うまくいくと本当に嬉しい。計画して実行する、チェックして改善、試行錯誤の連続です。農業の仕事も管理の世界ですね。」と笑います。

 

農業を通してお金に換えることの大切さもありますが、自分で栽培する楽しさを知りました。

すんき漬けやそば作りの伝統文化を重んじる

仲間との食事
 

松原さんは、定年退職後の自由な時間と遊休農地を使って、地域の仲間とすんき漬けやそばを作っています。『すんき』は、木曽郡の伝統野菜である赤カブの茎葉などを原料とした漬物で、古くから伝わる伝統食です。塩を使わず、植物性乳酸菌だけで作ります。米を作っている仲間でグループを作り、開田カブを使ってすんきを作っています。

10年ほど前から、毎年そばの収穫の頃には、秋の収穫祭として15~20人くらいで、その年に出来たそばを味わいます。

「仲間と作ったそばを、みんなで一緒に食べるということは楽しいですよ」と嬉しそうに語ってくれました。

笑顔のあふれる大家族

羊に餌やりをする
 
仲間との食事
 

現在、松原さんは、妻、母、息子夫婦、孫3人の8人家族、4世代暮らしです。孫たちのために庭にブランコを作ってあげたり、飼っているカマキリにあげるエサのバッタを一緒に捕まえてあげたり。近くで羊の飼育もしていて、3人の孫も一緒に餌やりをしています。

 

「孫達とはいつも一緒にいるわけではないけれど、暮らすことで嬉しさや生きがいを感じます」と話します。

3人の孫と暮らす日々は、ほどよい距離で、楽しくにぎやかな日々です。

これからも信州で暮らすこだわり

「隣の地区が柿其地区で、名のとおりで柿がなるんです。その柿を使って製品を作り、何か商品化出来ないかと考えています」と、次の目標も見つけています。

「ここは水がきれいで、とても美味しい。2キロメートルくらい上の場所から、岩清水をくんできて飲んでいるんですよ。」と目を細める松原さん。

自ら作ったお米や新鮮な野菜を食べ、美味しい水と美しい自然に囲まれています。地域の人との様々なつながりを大切に、松原さんは今も、これからも南木曽町で暮らしていきます。

 

美味しい水
 

 

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