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古民家の良さを活かして、断熱・耐震性能を向上北信

プロフィール

お名前

小山嘉一さん、寺澤雄治さん

年代

80代、70代

居住地

千曲市

りんごやぶどうを育てている農家の小山さんは、生まれも育ちも千曲市上山田。
7年ほど前に、先祖から代々受け継がれてきた築170年ほどの自宅を改修し、現在もこの地で暮らしています。
千曲市は北信地域の南東部に位置し、西は冠着山、東は鏡台山をはじめとする多くの山に囲まれています。そのほぼ中央を大きく曲がりながら千曲川が流れ、両岸には平地が広がっています。
特に上山田地域は、明治時代半ばから温泉開発が進み、平地部の河畔に形成された温泉街として栄えてきました。現在も温泉街の路地裏に入ると、趣ある飲食店などが建ち並んでいます。

小山さん

思い出と歴史の詰まった生家を残し続けたい

リフォーム後の小山さん宅(天井)
リフォーム後の小山さん宅(入口)

小山さんの住む家は170年ほど前から続く、歴史ある住宅です。江戸時代に建てられたため老朽化が進み、次第に住みづらさが悩みとなっていました。家族で相談した結果、7年ほど前に古民家の良さを残したまま、改修する決断をしました。
改修前は隙間風が入り込み、夏も冬も外気温と変わらない状態。特に冬の寒さは厳しく、妻の廣子さんはせっかく家を建て直すのであれば、全て新しい建物にして暖かい家に住みたいと考えていました。一方で小山さんは、自分が生まれ育った家を手放すことは寂しいという思いを抱え、躊躇していました。
「小さい頃から自分の家は良い家だなと感じていました。屋根が大きくて梁が太い。良い木材を使って腕の良い大工さんが建ててくれた家だから、今後も大切にしたいと思っていたんです。昔の良い建物は残していかないと。」そう小山さんは言います。
そこで、昔からの知り合いである一級建築士で、長野県古民家再生協議会の寺澤会長に悩みを相談。
家の話を進めていくと、改修することで小山さんと廣子さんの希望に合った住まいになることを確信。家の住み心地を快適にするため、すぐに施工をお願いしました。

古民家をリフォームする良さ

リフォーム後の小山さん宅(リビング)
リフォーム後の小山さん宅(玄関)

「住み慣れて愛着のある家を、住む人にさらに喜んでいただけるよう変化させることが、古民家改修の良さだと思います。」と寺澤会長は話します。
元々、小山さんの家は骨組みが非常に安定しており、腐りにくく長持ちする、質の良い木材が使われていました。建物全体のデザインも古き良き日本家屋。そんな古民家ならではの良さを残しながら、断熱性能や耐震性能を向上させることを意識して改修がなされました。
「施工してもらった家は、特に冬の暮らしが快適になりました。機能性だけではなく、デザインも気に入っています。お客さんが家に入ってきた時、大概の人が『すごいですね』とか『旅館のようですね』と言ってくれることが嬉しいんです。古い建物を生かしてくれたおかげで、この家は私の自慢です。」と小山さん。
昔懐かしい雰囲気が残る家には、初めて訪れた人も魅了するような心落ち着く空間が広がっています。

上山田で暮らすこと

小山さんは「この地域は、何でも揃っている。自然が豊かで、山や畑、川など人の暮らしが広がっている。」と上山田で暮らす魅力を話します。家では温泉を引き、毎日農作業の合間に入浴。この地に住んでいるからこそできる暮らしを楽しむ日々。
「これからも上山田で家族と一緒に健康に暮らしていきたい。」思い出の詰まった生家で、小山さんは話します。

小山さんと廣子さん

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